広範囲の漏液監視に適したシステムとは?
ポイントセンサとの違い
漏液検知方式を比較
漏液対策を検討する際、
「ポイントセンサでも十分ではないか」
という質問をいただくことがあります。
確かにポイントセンサは広く普及しており、比較的安価に導入できる漏液検知機器です。
しかし、設備によってはポイントセンサだけでは十分な監視が難しい場合があります。
この記事では、ポイントセンサとトレーステック(TraceTek)の違いについて解説します。
ポイントセンサとは
ポイントセンサとは、特定の場所に設置し、その位置に液体が到達した際に警報を出す漏液センサです。
例えば、
- エアコンのドレンパン
- ポンプ周辺
- タンク下部
- 配管継手部
など、漏液が発生しやすい場所へ設置されます。
構造がシンプルで導入しやすく、多くの設備で採用されています。
ポイントセンサの課題
ポイントセンサは設置場所に液体が到達することで初めて異常を検知します。
そのため、
- 漏液箇所とセンサが離れている
- 液体が別方向へ流れる
- 勾配によって検知場所まで到達しない
といった場合、漏液発見まで時間がかかることがあります。
また、広範囲な設備を監視する場合には、多数のセンサ設置が必要になります。
トレーステックは「線」で監視するシステム
トレーステックはポイントセンサとは異なり、センサケーブルを設備に沿って敷設します。
つまり、
「点で監視する」
のではなく、
「線で監視する」
仕組みです。
冷却水配管や薬液配管の全長に沿って設置することで、広範囲を連続監視できます。
漏液位置まで特定できる
最大の違いは漏液位置を特定できることです。
ポイントセンサの場合、
「このセンサが反応した」
ことは分かりますが、
「実際にどこから漏れたのか」
を特定するためには追加調査が必要です。
一方トレーステックは、
「起点から○m地点で漏液発生」
という形で位置情報を表示できます。
そのため点検範囲を大幅に絞り込むことができます。
データセンターで求められる監視方式
近年のデータセンターでは、高密度化に伴い冷却設備がますます重要になっています。
冷却水漏れが発生すると、
- サーバ停止
- 機器損傷
- サービス停止
につながる可能性があります。
さらに二重床全体が対象となるため、ポイントセンサだけで全域を監視することは容易ではありません。
そのため、広範囲を連続監視できるトレーステックが世界中のデータセンターで採用されています。
ポイントセンサとトレーステックは使い分けが重要
ポイントセンサが不要というわけではありません。
例えば、
- 小規模設備
- 限定的な監視箇所
- 漏液箇所が明確な設備
ではポイントセンサが有効です。
一方、
- 長距離配管
- 地下ピット
- 二重床
- 天井裏
- データセンター
のように広範囲を監視したい場合は、トレーステックのメリットが大きくなります。
テクノカシワが考える漏液対策
漏液対策では機器選定だけでなく、
「どの範囲を監視すべきか」
を考えることが重要です。
トレーステックは単なる漏液警報装置ではなく、漏液発生時の調査時間や復旧時間まで短縮するための設備保全システムです。
漏液を検知するだけでなく、発生箇所まで素早く特定したい場合には、有効な選択肢の一つといえるでしょう。